FIREとサブスリーを50代で達成する!

40代後半、私は決めました。高配当株、優待株やIPO等の株式投資と節約により50代でFIRE(Financial Independence, Retire Early)を達成すると。また日々ランニングに励み、50代でフルマラソンでサブスリー(3時間以内でゴール)を達成すると。このブログはその達成までの取り組みの記録です。

投資家なら年金は繰り上げ、繰り下げのどっちがお得?

こんにちは

FIREする場合には早期退職することにより年金が減ってしまうケースが多いと思いますが、それでも年金は非常に老後の生活に頼りになるものなので、どう受け取るのがお得なのかは非常に気になりますよね。今日は年金の繰り上げ受給、繰り下げ受給について「投資家なら」という要素を加えて運用利回りを考慮して試算し考えてみました。

年金の繰り上げ、繰り下げ受給

年金制度については皆様もご存知の通りかと思いますが、現在の年金制度は繰り上げ受給、繰り下げ受給を選択することができます。詳細は日本年金機構のサイトに記載されています。

年金の繰上げ受給

65歳より前に受給開始する繰り上げ受給についてです。

老齢基礎・厚生年金は、原則として65歳から受け取ることができますが、希望すれば60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて受け取ることができます。ただし、繰上げ受給の請求をした時点に応じて年金が減額され、その減額率は一生変わりません。

減額率(最大24%)= 0.4% × 繰上げ請求月から65歳に達する日

引用:年金の繰上げ・繰下げ受給|日本年金機構 (nenkin.go.jp)より

年金の繰下げ受給

65歳より後に受給開始する繰り下げ受給についてです。

老齢基礎(厚生)年金は、65歳で受け取らずに66歳以後75歳までの間で繰り下げて増額した年金を受け取ることができます。繰り下げた期間によって年金額が増額され、その増額率は一生変わりません。

増額率(最大84%)=0.7%×65歳に達した月から繰下げ申出月の前月までの月数

引用:年金の繰上げ・繰下げ受給|日本年金機構 (nenkin.go.jp)より

年金の繰り上げ、繰り下げ受給の損得

年金の繰り上げ、繰り下げ受給の損得については、いろいろなウェブサイトやブログ、書籍等でも議論されています。その基本は、あまり長生きしないのであれば繰り上げ受給がお得、長生きするのであれば繰り下げ受給がお得ですということかと思います。

繰り上げ、繰り下げ受給で通常の65歳での受給に対して損益分岐点となる年齢は、額面ベースであれば受給額によらず求めることができ、手取りベースとなると税金や社会保険料等の影響で受給金額を考慮して計算する必要ががあります。

今回額面ベースで繰り上げ、繰り下げ受給した場合の受給額をグラフ化したものは以下の通りです。年金受給額は65歳受給の場合に年額180万円をベースとしています。

繰り上げ、繰り下げ受給した場合の65歳受給開始した場合の受給額に対する損益分岐点となる年齢は以下の通りです。

どのプランが良いかは単純に損益分岐点年齢だけでなく、各年齢の受給額の差額グラフも見て判断する必要があると思います。

厚生労働省の「簡易生命表(令和4年)」によると日本人の平均寿命は男性が81.05歳女性が87.09歳になっています。また寿命の最頻値は実は平均より結構長く、男性88歳、女性93歳となっています。すごいですね。

引用元:令和4年簡易生命表の概況|厚生労働省のデータを元に作成

男性はちょうどどの受給開始年齢がよいか微妙なところですが、平均年齢前後76歳から90歳あたりを見ると、繰り下げだと80歳以前の部分は65歳受給と比較して大きく受給額が少なくなる点が気になりますが、逆に80歳以降は繰り下げ有利です。うまくできており悩ましいですね。

女性は平均年齢前後82歳から95歳あたりのグラフを見て、損益分岐点年齢や更なる将来的な受給額増も考慮すると繰り下げ受給がかなり有利なように見えます。

資産運用できる投資家であればどうなる?

ここからが本日の本題なのですが、投資家が受給した年金を使わずに資産運用した場合にはどうなるか考えてみました。年金受給額は65歳受給の場合で同じく年額180万円をベースとしています。また運用利回りは前年末残高に対して4%で試算しています。

運用を考慮した場合の繰り上げ、繰り下げ受給した場合の65歳受給開始した場合の受給額に対する損益分岐点となる年齢は以下の通りです。運用利回り2%のもの合わせて試算しています。

損益分岐点となる年齢については繰り上げ、繰り下げどのプランでも高年齢側にシフトしています。これは繰り上げがより有利になっているということですし、繰り下げはより不利になっているということだと思います。

また繰り下げの場合は損益分岐点までの期間は、65歳受給に対して損する額がより大きくなっています。

今回の試算からわたしは60歳からの繰り上げ受給の方が男性でも女性でも有利なように感じました。

たとえ寿命80歳でも、80歳でも、90歳でも65歳受給開始には負けていませんし、たとえ100歳まで生きたとしても大きな損失にはならないと思えないからです。

皆さんはどう考えましたでしょうか?

その他考慮しておくべき事項

今回モデルを単純化しているので、最終的にはその他にも考慮すべき点があると思っています。

年金で資産運用するほど余裕がない場合

今回の試算では年金を受給してから全く使わず、すべてを4%複利で運用するモデルとなっています。普通は年金でそんなことは無理では?という疑問もあるかと思います。

ですので65歳以降は180万円の支出があると想定して再試算したものが以下のグラフです。

この試算のグラフでは緑色の65歳受給のパターンがずっと0(ゼロ)円となっています。すべて受給した年金をその年に使っているからです。繰り下げ受給では受給開始後一定期間まで逆に借金が生じています。借金に対しては利回り4%を上乗せしてしています。よく見ると上記の「受給開始年齢毎の65歳受給ケースとの差額(4%運用)」グラフと全く同じになっていることに気が付きます。ちょっと乱暴ですが、どの受給タイミングでも支出は同額使うという想定なら同じ結果になるということかと思います。

年金額による社会保障、税金、保険料、手取り額等への影響の考慮

今回の試算は年金の額面金額で試算していますが、実際には個別の年金受給額を考慮して、税金や保険料等を計算し手取り額で評価する必要があります。これは特に繰り下げ受給側に不利にはたらく要因かと思います。

また受給額により繰り上げ、繰り下げでの受給額の変動により住民税非課税世帯の分岐点が存在するケースもあるかと思いますのでそれも考慮が必要かと思います。

繰り上げ受給時の制約の考慮

繰り上げ受給する場合には国民年金の任意加入や遺族厚生年金、遺族共済年金、障害基礎(厚生)年金などについて制約が発生するようですので、その点はよく確認が必要かと思います。これは繰り上げ受給の制約になる可能性があると思っています。

https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-01.html#cms02

運用利回りの想定

上記試算では運用利回り4%を想定していますが、実際に長期にわたって安定して運用利回り4%を継続できるかという課題はそもそもあるかと思います。なのでタイトルは「投資家なら」としてみましたが、、、、

将来的な年金モデルの変更の可能性やインフレ率の影響

今回は現在の年金モデルを前提としています。しかし実際に65歳になった時には標準受給年齢は既に70歳になっており、70歳になった時には標準受給年齢や受給額の水準がどうなっているのか、また今後のインフレの影響で受給額がどのよう影響されているか、、、「100年安心」な年金制度なので、、、、、きっと安心です。

まとめ

今日は年金の繰り上げ受給、繰り下げ受給について「投資家なら」という要素を加えて運用利回りを考慮して試算してみました。

わたしは今時点は最大の繰り上げ受給で運用するのがお得なのではと考えていますが、制度自体も含めてまだまだその時点にならないとわからないことも多いので、今はまだこのレベルでなんとなく考えるにとどめておきたいと思っています。

この試算が皆様の何かの検討のご参考になれば幸いです。また「その計算違うんじゃない?」とかございましらコメント頂ければ幸いです。

引き続きよろしくお願いいたします。

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